西野亮廣氏の絵本ベスト3作品ご紹介

ブックレビュー

西野亮廣(にしの あきひろ)氏は、日本の実業家であり、お笑い芸人、YouTuberとして多くの人々に親しまれています。最近では、西野亮廣氏の出版されたビジネス書「夢と金」も話題になり、様々なジャンルで人気を集めています。今回は、その西野亮廣氏の絵本の中からおすすめの3作品を紹介していきます。

『チックタック ~約束の時計台~』

西野亮廣氏の作品史上、もっとも残酷で、もっとも美しい物語。

町のはずれのホタルの森の中に、こわれていないのに11時59分で止まっている不思議な時計台が舞台となり、時計台の歯車を毎日手入れをするチックタックが主人公の物語です。
チックタックが若かった頃に、ある孤児の女の子ニーナと出会い仲良くなり、あるとき二人は夜12時の鐘の音を、この時計台で一緒に聞くことを約束します。
しかし、その約束がかなうことはありませんでした。
ニーナがなぜチックタックの前から姿を消したのか、その理由がわかったとき心が温かくなります。

物語の中で、「約束」というワードが出てくるのですが、改めて約束を守ることでお互いの友情や信頼がより強固になることに気づける物語です。

ジップ&キャンディ ロボットたちのクリスマス

新型ロボットの主人公ジップと、研究所で博士のお手伝いをする旧型ロボットのキャンディの2人の恋するすべての人へ贈る、感動のクリスマス・ストーリー。

外に出ることを禁止されているキャンディを外の世界へ連れ出して、ジップの自慢の翼で空を飛び、空からしか見えない景色や知らないことをたくさん教えてあげました。ところが、そんなふたりの楽しい日々は突然終わりを迎えます。ある日を境にキャンディの記憶に障害が出始めたのです。キャンディは自分の足についたキャタピラーのことも分からなくなってしまうのでした。

キャンディの記憶を保存するメモリーがいっぱいになったことが原因でした。古い記憶を取り戻すには外出を禁止したときに保存していた元の記憶が保存されたメモリーに交換するしかありません。しかし、交換してしまうとジップとの記憶も消えてしまいます。それでも、ジップは古い記憶を取り戻すことを選択します。

「生きることは、背負うこと」
どうにもならないことは世の中にあるが、それを受け止めてどう生きるかということが心に響く感動の物語です。

えんとつ町のプペル

4000メートルの崖にかこまれ、そとの世界を知らない町がありました。町はえんとつだらけ。そこかしこから煙があがり、あたまのうえはモックモク。朝から晩までモックモク。えんとつの町に住むひとは、くろい煙にとじこめられて、あおい空をしりません。かがやく星をしりません。

主人公ルビッチとゴミ人間プペルの二人が出会い、大きな奇跡を起こす物語は、夢をあきらめてしまった小さい頃の記憶を呼び起こし、大人に成長することで忘れてしまった何かに気付かせてくれる素晴らしい物語です。日本中のすべての人に是非見ていただきたい作品です。

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